牛タンの本場仙台では、牛タンだけでなく麦飯やテールスープも一緒に食べるのが一般的です。
もちろん牛タン定食を注文すれば、当たり前のようにして付いてきます。中には、麦飯やテールスープも食べないと気が済まないという方もいらっしゃるほどです。さらにテールスープには、細くスライスした白ネギと煮込んだ牛タンが入っていないとNGという人もいらっしゃいます。
ここではそんな仙台の牛タン定食の魅力についてご紹介いたします。
牛タン定食は栄養もバッチリなんです
牛タンは食べる栄養ドリンク
牛タンには、栄養ドリンクでおなじみのタウリンが豊富に含まれています。おまけにタウリンは、加熱しても成分が壊れないのです。そうなると牛タンは、食べる栄養ドリンクに例えることができるかもしれませんね。
具体的な効果としては、肝機能の強化や血圧の上昇を抑えてくれます。さらにはインスリンの分泌が促進されるので、糖尿病の予防にも繋がります。
他の部位に比べると低カロリーな牛タン
カルビやロースは、100g当たり500calです。一方、牛タンは270cal程度です。そんな低カロリー・低脂肪がらも、タンパク質が豊富なのです。またサーロインに比べると、2.5倍ものビタミンB1やB2・パントテン酸も含まれています。
しかもビタミンB1は、炭水化物（糖質）を燃焼する際に必要となる栄養素です。そしてビタミンB2は、美容のビタミンとか発育のビタミンとも呼ばれています。要するに、細胞の代謝を高めてくれるのです。パントテン酸もビタミンCの働きを助けるので、美肌や美髪にも効果があります。
南蛮味噌の美味しい食べ方
南蛮味噌漬けとよく合う
仙台の牛タン定食には、南蛮味噌漬けがよく添えてあります。その理由は、分厚く切った牛タンに南蛮味噌漬けがよく合うからです。
とりわけ南蛮味噌漬けの辛みが、牛タンを食べる際にアクセントとなって一層美味しく感じるのです。従って今や牛タン定食には、南蛮味噌漬けが定番の添え物ともなっているのです。
牛タンと南蛮漬けとはセットのようなもの
牛タンとテールスープは、いわばセットのようなものです。それは牛タン定食を頼むと、テールスープが付いてくるので納得することができます。そんな牛タンとは南蛮漬けもセットのようなものなのです。
事実、仙台駅の売店でお土産に牛タンを買おうとすると、その隣には青唐辛子の南蛮漬けも一緒に売られています。それだけ牛タンには、南蛮漬けがよく合うということを意味しているのです。事実仙台人ならではの牛タンの食べ方というのは、南蛮漬けも一緒に食べるのが一般的です。
牛タン定食ではなぜ麦飯が出されるのか？
戦後の食糧難の時代は麦飯が定番
仙台の味太助のような伝統を重んじる牛タン専門店で牛タン定食を注文すると、必ずといっていいほどテールスープと麦飯が付いてきます。その場合、テールスープはみそ汁の代わりなので納得がいきます。
ところがどうして白米でなくて麦飯なの？と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。実はその理由ですが、戦後の食糧難の時代にはお米がないので麦飯が代用されていたのです。その名残りというか、その当時の伝統を重んじているからというのが大きな理由です。
麦飯のほうが栄養効果が高い
牛タン定食に麦飯が添えられるのは、上述したようなことが大きな理由です。結果的には、白米よりも麦飯のほうが栄養価が高いというのも事実です。
例えば麦飯には、食物繊維が豊富です。おまけにビタミン類も豊富に含まれており、牛タンに含まれているビタミン類との相乗効果も期待することができます。
テールスープを徹底解剖
牛の尻尾のぶつ切りを煮たスープ
テールスープとは、何ともおしゃれな言い方です。ところが実際には、牛を尻尾をぶつ切りにして煮たスープのことです。それを聞いた途端、あまりよい印象は受けません。
その代わり、牛の尻尾にも栄養が豊富に含まれているのです。何せコラーゲンが豊富に含まれているので、お肌がスベスベになったり滋養強壮や疲労回復にもよいのです。
細く切った白ネギや牛タンの煮込みが入っている
本場仙台の牛タン定食に出てくるテールスープには、細く切った白ネギや煮込んだ牛タンが入っています。そのため仙台の牛タン定食といえば、テールスープにこうした具材が入っていないと満足しないお客さんがほとんどです。
またニンニクで味付けもなされているので、ニンニクに含まれているアリシンが滋養強壮や疲労回復に効果があるのです。
まとめ
仙台の定番中の定番ともいえる牛タン定食についてご紹介いたしました。今回ご紹介したように単に美味しいというだけでなく栄養価も高いのが牛タン定食です。ぜひとも仙台に行った際には、牛タン定食を味わってみて下さい。
